2011年8月鱗光誌9月号掲載   (手間のかからない池作り)
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赤坂家の「実験池」
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---------  「論より証拠。百聞は一見に しかず」ということで、リフレッシュシステムの池の実物を見せていただくのが一番いいはずと思って、お邪魔させていただきました。

赤坂  主人がお手伝いして造ったリフレッシュシステムの池は、全国各地に数多くありますが・・・うちの池でよろしければ。

----------三十年間、水の入れ替えも浄化槽のマットの掃除もいっさいしていないと聞いたので、読者にその事実を報告したいと思って確かめにきたんですが、本当ですか?
赤坂   掃除どころか、浄化槽のマッ トを変えたこともありません。

----------水がきらきらと澄んでいて、 池底のコンクリの粒子まで見えます。鯉たちは水面・中間・底池をま んべなくすいすい泳いでいますね。
赤坂   ちょっとした皮膚病にかかっ たことはありますが、大きな病気にかかったことはないんですよ。薬を池に入れたことは一度もありません。

----------普段のメンテナンスはどんなことを?
赤坂  聡ずかしながら、私はたいしたことはしてないんですよ。上水の汚れくらいはときどき取りますけど、 これといって日常的にしていること はとくにないですねえ。季節によっては、近所の庭の木から落ちてくる葉を網ですくって捨てることはして いますが、あとは自然蒸発分だけ新水をときどき足すくらいですね。

---------- 池と浄化槽はそれぞれ何トン あるんですか?
赤坂   池は約20トン、浄化槽は約3トンです。

---------- 池水の循環経路を教えてください。
赤坂   この池は約三十年前に「実験池」としてスタートさせました。 ですから、池底はフラットですが、パイプの配管は池底にしています。 当時はそれが常識でしたから、一応 その考え方を取り入れたわけですが 実験の結果、現在はその必要がないと確信しています。基本的には、池 はシンプルな箱型を造って、L字型 の塩化ビニールパイプで池の底水を吸い込んで、浄化ゾーンに入れるだけが本当のリフレッシュシステムの 池です。

---------- そんな簡単な池で大丈夫なんですか?
赤坂  パイプの径について、少し補足しておきたいんだけど、池と浄化槽を結ぶパイプの径は太いものをオススメしています。 池から浄化槽への配管は細いものをたくさん配管するより、太いパイプ一本にしてポンプに水を吸える力があれば十分だと考えています。
 一方、浄化槽から循環水を池に戻すパイプのほうは径の細いほうが水流に勢いが出るので、池水を動かすのに適しています。

---------- 調べてみると、完全なリフ レッシュシステムの池は少ないんですね。
赤坂  みなさん、いろいろ工夫されることがお好きですからね。 それぞれ地形の条件などがいろいろ違っているんで、基本的な考え方さえ間違ってなければ許容できると思います。絶対に箱形でなければ駄目だなんて依枯地に主張するつもりはありません。たくさんの方に錦鯉の飼育を楽しんでもらいたいと思っているだけです。

---------- この池はどうなっていますか?
赤坂  浄化ゾーンでバクテリアによって浄化された水は、一本のパイプから三カ所に分けて池に循環させています。 図のように、塩ビのパイプで池と 浄化ゾーンを直結さえすれば、池底に配管する必要はさらさらありません。ただし、パイプが見えるのが気になる場合は、、美観を損ねないように、池の外に隠して配管することもできます。 うちの池は実験池なので誰が見ても水の循環経路がわかるようにと、わざわざパイプを見せて配管しています。

---------- 浄化槽から池に戻るパイプにバルブが付いていますが、あれがジェットですね。
赤坂  はい、このジェットの助けを借りて水流で池水と上水を動かしているんです。

---------- 浄化槽内の構成はどうなっているんですか? ここがリフレッシュ システムの心臓部ですよね。
赤坂  浄化マットを平らに重ねているだけです。ここの構造も本当にシンプルなんです。
  ただし、浄化槽の深さには気をつけてください。池底を触ることはほとんどないから、深くてかまわないんだけど、浄化槽があんまり深すぎると、中の様子が見づらくなるし、 もし何かが落ちたり、入り込んだり したときに拾うのが大変です。
 うちの場合は、浄化槽の深さ120センチに対して、池の水深は160センチだから、浄化槽は「理め戻し」で深さを調整しています。

---------- 浄化槽を池よりも高いところに位置させて、循環水を池に落としている池をよく見受けますが、 ここの池は浄化槽と高さを揃えて循環水を池に戻しているのでスッキリ見えますね。

赤坂
   高いところから水を落とせぱ「曝気」になりますが、滝みたいに池に水を落とすと水音がすごいでしょう。それに浄化槽があんまり高いところにあると、中の様子を覗くのが大変でしょう。

---------- たしかに。でも、高い場所から落ちる滝のような水音が大好きで、 聞いていると心が落ち着くと言う方もいますよね。
赤坂  うちのシステムでは、循環水を戻すパイプを池底まで引っ張ってそこから戻して、エアレーションはジェットシステムに担当させているから、静かなものでしょう?

--------- ええ、音がほとんど気になりません。でも、ちゃんと池水全体が動いています。
 住宅密集地では、近所迷惑にならないよう周囲への音や臭いの配慮が必要ですから、リフレッシュシステムではどちらでもクリアできますね。ちなみに、規模の大きい池では、濾過機を併用してもいいですよね。
赤坂  ええ、それはかまわないと思 います。

---------- ところで、、リ フレッシュシステムを利用できる池が中型から大型にかけてという言葉に引っかかったんですが、小型じゃダメなんですか?
赤坂  五トン池くらいまでなら、リ フレッシュシステムをよく理解してくれている庭師さんがいくつも造っています。あまり小さい池では微生物のバランスが取りにくいと考えて いますが、その点をうまく解決して錦鯉を飼いやすい範囲が広がると嬉 しいですね。

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「受け継がれる池」を造ろう
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---------- 話は変わりますが、粉末リフ レッシュはどんなときに撒くんです か?
赤坂  最初に池に水を張ったあと、 ポンプを回しながらリフレッシュをまいてやります。水量20トンなら、 一袋もあれば十分で、最初は白濁しますが、これがバクテリアの生活の場を造ってくれます。主人はこれを土壌菌のコロニーと言っていましたが、ミクロ的な観点から言うと、土壌菌の働きが水作りに加担しているのだそうです。 その次に撒くのはしばらく経ってからでも大丈夫です。定期的に決まった間隔で、というよりは水と 鯉の様子を見ながら適切に決めてい ます。

---------- 土壌菌とは、好気性バクテリ アですか?
赤坂  水の浄化に役立つのはおもに好気性バクテリアですが、嫌気性がまったく働かないわけではなく、両者のバランスが大切です。

---------- 自然のままが理にかなってい るわけですね。「手間入らず」とい うのは「自然のままになっている」 ということなんでしょうね。むしろ、人があまり手を加えないほうがい いように思えてきました。「池とい う小宇宙に自然界を再現する」ように仕組みを作ればいいわけですよね。
赤坂  リフレッシュシステムの鯉池の水は循環しています。「循環」と いう言葉は、とても大切なキーワー ドになります。

---------- 良かれと思って導入したシス テムが、水や電気をじゃんじゃん使ってランニングコストが膨れ上がったせいで、一番の楽しみである鯉ハントの回数が減ったという話を耳にすることがあります。昨今、日本だけでなく、地球全体が抱える環境やエネルギー問題という観点から見ても、たしかに「循環」は根源的 かつ重要なキーワードですね。
赤坂  「鯉池の水には循環水を」と いう思いは、年月が経てば経つほど 確信になっています。実際リフレッシュシステムを導入した池をかずかず見てきたし、自分たちの実験池を見ても明らかです。

---------- 「父や祖父が庭池で錦鯉を飼っていたけど、本人が亡くなったら、家族には池と鯉の面倒の見方がまったくわからないので、業者さんに鯉を引き取ってもらって、池をつぶしてしまった」という話をよく聞きます。とても残念で胸が痛む話ですが、これは鯉の飼い主の家族に とって「庭池というのは掃除や手入れが大変で、水道代に電気代にとにかくお金がかかるし、病気が出るし ・・・」というイメージがある証拠だと思います。その点、リフレッシュシステムで 池を造っておけば、家族の誰でも引 き継ぐことができますね。
赤坂  そうなのよね。そういう話を 聞くたびに、こんなに手間入らずの 池もあるのに・・・.と残念に思いま す。私自身も、主人が造って残してくれたリフレッシュシステムの池だ から、主人がいなくなっても精神的にも肉体的にも負担になることがな く、水がキレイなまま鯉が元気な状態を維持できているんだと思うんです。夏はこの池のそばの椅子に座って、ビールを飲んだりするし、足音や窓をすっと開ける音を聞くと、錦鯉たちがさっと集まってきてくれるし、鯉から楽しみや喜びをもらっていま す。池のシステムの普及を私ひとりでこなせるわけがないし、理解してくれる仲間が増えて、多くの人が錦餌を生涯の友にすることができればと願っているだけです。

---------- この素晴らしいシステムでひとりでも多くの人が気軽に、鯉ライフ を楽しめるといいですよね。きょうはありがとうございました。
 実験池としてスタートした当時の赤坂家の池



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ベンチに座ってのんびり鯉を観察する
日本 リフレッシュ研究所の赤坂浩美さん


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濾材は浄化槽のサイズに合わせて平らに
重ねていくだけでいい


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実験池としてスタートした当時の赤坂家の池


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循環水を池に戻すパイプを池の底のほうまで
引っ張っている。ここにもジェットを導入。
このパイプの径の先が細 くなって水流を強くし、
ジェッ トと併せて池の水を動かし ている。

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コンクリの出っ張った仕切りは、かつて沈殿槽を
設けていたときの名残。
リフレッシュシステムの池は構造が簡単だから
改造にも対応できる。


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循環水を池に戻すパイプにバルブを取り付けて
エアレー ションも兼ねるジェットシステム。


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浄化槽は施工以来一度も洗浄・マット交換をした
ことがない。


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浄化槽を覆う板の上にある植物は浄化 マットから自生している。ここも「自然のまま」になっている。


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リビングから直接池縁まで出られる

--------------- REFRESH SYSTEM
赤坂一也とリフレッシュシステムの池を
造ってきた庭師の岩崎氏
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